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milestone × master-piece : 2022.08.10

こんばんは、master-pieceの福井です。
8月も中旬に差し掛かり、master-pieceとしては2022-23AWの新作たちをお披露目するべく準備を進めているところです。来シーズンもバッグユーザーの皆様の生活にフィットする様々な新作が出揃いそうなので、どうぞお楽しみにしていただければ幸いです。
ブランドにとっては衣替えのタイミングですが、本日ご紹介させていただくアイテムはシーズンを問わずご覧いただきたい内容となっています。

その名は「milestone × mater-piece」

トップの真っ暗な中に少し明かりが灯された写真から少し異様な雰囲気が漂っていますが、より豊かなバッグライフを追求するmaster-pieceからの少し踏み込んだ提案です。まずはこのアイテムが生まれたストーリーを、デザイナー本人の言葉からどうぞ。

「国内外にかかわらず、昨今は地震や豪雨、洪水などの天災やそれ以外でも、避難を余儀なくされるシーンをニュースでよく見るだけでなく、いつ自分たちに起こるかわからないということを考えていました。このアイテムは、そのような状況に対して「防災におけるバッグの役割」をテーマに企画しました。私はこれまで避難するほどの状況を体験したことはありませんが、インターネットや本屋さんで防災に関わることを調べていくうちに、避難生活を経験された方の体験談を拝見し、その中でも懐中電灯、特に避難時に手を使わないで使用できるヘッドランプが便利ということに文章に目がいきました。ヘッドランプと言えば、私も普段(釣りやキャンプ)で使用しており、使用感も分かっているので、何となくバッグと組み合わせれば新しいアプローチができると直感しました。すぐにmilestoneの西岡さんに電話をして「今度、防災をテーマにしたバッグの企画を考えているので、ご協力いただけないですか」と相談したところ、二つ返事で快諾していただきました。」

そう、こちら「防災」という観点から生まれたアイテムなのです。
デザイナーの言葉にあったmilestoneとは、大阪で100年以上の歴史を誇る冨士灯器株式会社が有するアウトドア用ヘッドランプのブランドです。
創業以来、様々な灯器で人々の暮らしに明かりを灯してきた同社ですが、3代目の世代となる西岡さんが根っからのアウトドア好きということもあり”山で使えるヘッドランプのブランド”としてmilestoneが誕生しました。最近では自身のアウトドアの活動範囲を広げ、トレイルランニングやファストパッキングに使えるアイテムも展開されています。
(余談ですが、milestone西岡さんのBLOG、ご本人の活動が日々綴られておりとても読み応えがあります。アウトドアやトレイルランにご興味がある方はぜひご覧ください。)

では、デザイナーの話に戻ります。

「milestoneのヘッドランプとmaster-pieceのバッグで今までにないモノができると直感した私は、アイデアを考えては防災との親和性を掘り下げていきました。
西岡さんにはヘッドランプを何点か提案してもらい、その中から充電式のMS-G2を採用しました。電池式にするかも悩みましたが、今は誰もが携帯電話などの充電式の機器を使用しているので。
このモデルをベースに、master-pieceのオリジナルカモフラージュ柄をトラロープをイメージしたカラーリングにしたヘッドバンド、バッグや自転車などに取り付けれるようにサブベルトを同梱したヘッドランプをコラボレーションの軸とし、それぞれのバッグにセットアップすることにしました。

次にバッグの機能として防災に必要と考えたものをリストアップしました。

・モノがしっかり入るためにマチを広めに設定
・モノが出しやすく入れやすく広くとった開閉口
・地面や床に置く際に自立しやすい形状
・できるだけ軽く丈夫にするための素材や材料の選定
・中に入りきらないアウター等をバッグの外に固定する
・難燃素材を本体生地や裏地に使用(裏地に使用した生地は比較的水にも強い)
・夜間の視認性を高めるために再帰反射機能付き素材の使用
・もし閉じ込められたり、山道で滑脱した際に使えるホイッスル機能
・避難所やパブリックスペースでのセキュリティ性を高める鍵穴付きファスナースライダー
・夏に熱中症の危険がある場合に見た目でわかるよう温度で色が変化するパーツ

これらを書いてる時にふとソロキャンプで使いたいバッグの理想と似てることに気づきます。そこからは、防災とキャンプを重ねて見ることで、必要な部分とmaster-pieceとして提案する部分を組み立ててデザインしていきました。できる限り荷物を減らしたいソロキャンプでは兼用できるものは兼用するのが一般的です。このヘッドランプも視界を照らすには良くても、テントの中までは装着したくないから、テントの天井からぶら下げて使えば、ランタンと兼用できるけど光が直接目に入ると眩しい。そこでバッグの内装にランタンシェードとしての機能を持たせた吊りポケットを思いつきました。このアイデアにより、消灯時間後にもセルフライトとして、キャンプ時にランタンとして、柔らかな光で周りを少しだけ明るくしてくれる機能を持ったバッグが出来上がりました。」

以上になります。
デザイナー本人の思いも深くつい長くなりましたが、防災という切り口に対して、バッグの機能だけではなくmilestoneの灯を借りる事で生まれたコラボレーションアイテムなのです。
上記でお話しているように、いざという時だけでなくキャンプなどのアウトドアシーンや夜間の使用でも活躍する機能がふんだんに搭載されています。

ベルトにmaster-pieceのロゴマークとオリジナルおオリジナルカモフラージュ柄がプリントされたコラボレーション仕様のヘッドランプは、400ルーメンの明るさ(数字が大きければ大きいほど明るく、400はかなりの明るさです)、ワイド照射仕様により足元の視認性を確保が可能、超軽量小型モデルとなっております。1ミックス(電球色 & 白色) 2白色 3電球色 4赤色 5赤色点滅 の5点灯パターンから選べ、約3時間の充電で 最長14時間(最弱時)の点灯が可能となっています。

ヘッドランプに付属している専用のクリップやサブベルトを使用する事で、バッグ本体やショルダーストラップへの取付が可能で、夜間の歩行時や自転車移動時などに機能してくれます。

こちらはこのアイテムの大きな特徴のひとつなのですが、フロント側の収納に搭載されたランタンシェードの機能を持った吊りポケットにヘッドランプを吊り下げる事で、柔らかな光で周りを少しだけ明るくしてくれ、ちょっとした照明として使用することが可能です。

バッグ本体の生地にはミリタリー用として使用されていた生地をイメージした11号難燃帆布を使用。ナイロンなどの生地は一度火が付くと燃え広がりますが、難燃性のある糸を使用することで火がついても自己消化する機能があります。さらに外側に面する内装生地(シルバーの部分)には、難燃配合のクロロプレーンゴムをトッピングし、さらに表面にアルミをコーティングした難燃素材で燃えにくく、熱にも強い構造の生地を使用しており、表裏どちらも熱に対して強い仕様になっています。

これは個人的に一番好きなポイントなのですが、普段はブラックのロゴネーム。それが約39度以上になるとイエローに変色するのです。
なぜかといいますのが、高温時に熱中症などのリスクに対して注意喚起してくれる役割を担っており、細かい部分ですが、気が利いているなと感じたパーツです。

他にも、チェストベルトに付属されているホイッスルや、雨や水により屈折した光源も反射するリフレクトテープなどの機能も設けられています。

バックパックのショルダートラップには、以前ご紹介した「m-strap」を搭載しています。

シリーズ全体としては、バックパックが2サイズ、ショルダーバッグ、トートバッグの4型。カラーはCAMEL、KHAKI、NAVYの3カラー展開となっています。(ヘッドランプはMULTIカラーの1型展開)
防災という観点から生まれ、日常生活で必須な機能などはもちろん抑えているこちらのコラボレーションアイテム。
興味を持っていただけた方はぜひONLINE STOREから詳細をご覧ください。